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復学支援専門家として長年不登校のご家庭のサポートをしてきましたが、ここ数年では特に母子分離不安症での不登校が多くなったと実感しています。
母子分離不安になるとお母さんの負担が一層増える一方、周囲からは「ただ甘えているだけなのでは」といった言葉をかけられて、「母親である自分が悪いの?」「育て方が悪かったのだろうか」とお母さん自身も苦しむ方が多くおられます。
母子登校などもあれば尚更時間の調整も大変で、1人で抱え込んでしまうお母さんも多いです。
お母さんが1人で抱え込んでいると、いつか爆発してしまう日が来ます。出来るだけ早く母子分離不安を解決することが重要ですし、今時点で解決は無理と感じられても母子分離不安はきっと解決できます。今まで1000人以上の不登校の親子を見てきたからわかります。
今回は母子分離不安は母親のせいなのかどうかや、解決方法についてまとめていきます。
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母子分離不安症は母親のせい?

結論から申しますと、母子分離不安症は母親のせいの場合もありますし、そうでない場合もあります。
しかし、母親が原因の母子分離不安は比較的解決しやすいです。なぜなら、お母さんが日頃の対応方法を変えれば、お子さんも連動して変わることが多いからです。お子さんの性格・気質を変えたりするよりは、お母さんの行動を変えるほうが簡単ですよね。
そのため、まずはお母さんの日頃の対応方法が母子分離不安を招いていないかを確認していきましょう。以下のような場合は母親が母子分離不安症の一因と考えられますので、思い当たることがないか見てみてください。
母親による過干渉

お母さんが日頃お子さんに過干渉に接していると、干渉されて受け身に慣れてしまったお子さんは自力の判断力や思考力が身に付きにくく、自己肯定感が下がったり母子分離不安症になることがあります。
- 「早くしなさい!登校する時間だよ」→子ども自身で時間の管理をさせていない
- 「プール道具の準備はもうしといたから」→子ども自身に準備・確認させていない
- 「パンにはいちごジャムだったよね。塗っておいたから」→子ども自身に決断させていない など
できれば学校の準備なども子ども自身でできるまで見守って手を出すべきではないのですが、「早く宿題をさせて夕飯を作らないと」「何度言っても前日にプールの準備しないんだから!」「早くお風呂に入って寝てもらわないとアイロンがかけられない」といった理由でつい過干渉になってしまっていないでしょうか。
お母さんが過干渉になってしまうのは、現代特有の忙しさもあります。共働きでとにかく時間がなくて、毎日をスムーズに進めるために過干渉にならざるを得ないことも多いでしょう。そういった頑張っているお母さんに「過干渉」とお伝えするのはこちらとしても心苦しくもあります。
しかし、お子さんの自立心を育むことは、お子さんが生涯にわたって強く自分らしく生きていく力になるものです。
少しずつでいいので自立心を育てていくことが、長い目で見たら親御さんの手を早く離れることにもなるのでおすすめします。
母親による過保護

母親による過保護も母子分離不安の一因になります。
- なんでもかんでも「すごい!」とおだてる
- 子どもが失敗しないように先回りする など
子どもが可愛すぎて、失敗しないように、怪我をしないように先回りしすぎてしまうのが過保護タイプの親御さんです。お子さんができるのにも関わらず、ついやってあげたくなるのですね。
日頃から過保護の親の元で育った子どもは、過剰に失敗を恐れたり、自分で行う経験が不足しているために自信をなくしたりします。
そのため、保護してくれる親がいない学校などで不安を感じるようになり、親離れ出来なくなるのです。


母子分離不安症の母親以外の原因

前述の通り、母子分離不安はお母さんのせいとも限りません。
環境やお子さんの気質が原因となることも大いにありますし、そもそも母子分離不安や不登校は複数の原因が複雑に絡まっていることの方が多いです。お母さんの対応が原因の母子分離不安よりも、お母さん以外の原因の場合の方が解決までには時間がかかります。
ここからは、お母さん以外の母子分離不安の原因を挙げていきますね。
子どもの不安定な気持ち

子どもの気持ちが不安定だと、母子分離不安になりやすいです。具体的には、以下のような場合に子どもは気持ちが不安定になりやすいです。
- 入園・入学・クラス替え
- ペット・親族の死や病気
- 両親のケンカ・離婚・別居・再婚
- 引越しなどで環境が変わった など
変化への適応力は人によって違うので、環境の変化に弱い子や繊細な子はどうしても不安感に駆られやすいのです。
しかし、これは誰が悪いということではありません。環境を変えてしまった親が悪いわけでもありませんし、変化に弱いお子さんが悪いわけでもありません。
生きていれば環境が変化する方が当たり前なので、大事なのは少しずつ環境の変化に慣れていく練習をすることです。
子どものHSC

長年不登校の子のサポートをしてきて、HSCの子は不登校になりやすいことがわかってきました。
HSCとは「敏感な子」のことで、他人の言葉に敏感・繊細に反応して精神が疲弊しやすかったりします。現在では約5人に1人がHSCと言われているので、決して珍しいことではないのです。
お子さんがHSCの場合はお子さんの生まれながらの気質が母子分離不安を招いているとも考えられますので、HSCの特性を理解して、その子にとっての解決策を模索していくことが重要です。
HSCの特性や不登校との関連については別記事でまとめていますので参考にしてください。

母子分離不安症を解決する方法

母子分離不安症は母親のせいのこともありますが、そうでないこともあります。やはり状況を細かく分析してみないと一概には言えません。
この原因分析や問題の切り分け、解決までの道筋の組み立てや実際のアプローチなどは、やはり専門家の方が確実で、原因がはっきりするほど母子分離不安の解決も早くなります。
母子分離不安になってしまった原因がよくわからなかったり、原因に心当たりがあっても解決方法がわからない場合は、専門家に相談するのもおすすめです。
その他、母子分離不安症の解決方法はこちらの記事で詳しく書いています。

「母子分離不安は母親のせい?今からできる対処・解決方法」まとめ

お子さんが母子分離不安症になったとき、原因はお母さんのこともありますが、お子さん自身が不安になりやすい性格・気質なこともあるため、詳しくご状況を伺って分析してみないと母親のせいかどうかは一概には言えません。
しかし、もし母子分離不安症の原因がお母さんの過保護・過干渉だった場合はチャンスでもあります。なぜなら、お母さんがお子さんへの対応方法を学び実践すること(家庭教育)だけで母子分離不安症が改善することも多いからです。
もし現在お子さんの母子分離不安症で悩んでいて、原因分析も難しい場合は、専門家に相談するなどして解決の手掛かりを早く見つけましょう。
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