解決しよう!不登校
親の対応サポートブログ
学校復帰

新学期から6名が学校復帰しました!【復学支援4年生男の子埼玉不登校期間4ヶ月】

上野
上野
今年の夏休み明けもエンカレッジの支援を受け、6名の子ども達が新学期登校しました。子ども達も新学期登校目指してよく頑張りました!
上野
上野
今回はいつもの解説ブログではなく、実際のクライエントさんの登校するまでを紹介したいと思います。理論ばかりではなく実際に家庭教育を学び、復学支援を受けた方がどのように成長して登校できるようになったのかを知ってもらいたいからです。
上野
上野
埼玉県の4年生の男の子(たいちさん・仮名)の親御さんにご協力をいただきましたので、その方のケースをお伝えしたいと思います。

不登校の経緯

小学生 渋る

渋りから長期不登校まで

不登校の兆候は2年生からあり五月雨登校の時期がありました。3年生の春以降は楽しく過ごして登校も安定してきましたが、4年生の2週目からインフルエンザと骨折をきっかけに長期不登校になりました。

子どもの状態

幼児期から緊張によるおなら、ゲップ等があり過敏性腸症候群と診断されました。たいちさんは過敏性腸症候群とどのように向き合っていくかが課題でもありました。子どもにとって学校のトイレはとても辛いものです。しかし、だから休んでいいとは言えないので受け入れて乗り越えていくことが大変でした。

極度の怖がりで、一人で留守番、一人でマンションのエレベーターに乗ることはできませんでした。

母子依存も強く、子どもの不安が強いので母親が子どものいうことを聞きすぎていました。それによりまったく自立できておらず、自己解決能力、自己責任能力、ストレス耐性が少なく、自己肯定感も低い状態でした。

小2の冬の五月雨登校時に心療内科を受診し、発達障害の兆候は見られるものの診断名がつくほどではないと言われていました。しかし、私が直接会って見た限りでは発達障害の影響はほとんどなく、あっても薄いグレーといった印象でした。

私がたいちさんに会ったのは復学支援を始めて2カ月ほど後でしたし、家庭内対応のアドバイスをして家庭教育を実践していたので、子どもも留守番もできる状態になっていました。なので最初の時期とは状態もかなり変わっていたからかもしれません。

復学支援スタート

カウンセリング

カウンセリング

日にちは5月30日(木)でした。たいちさんは、留守番ができない状況だったので親御さんにカウンセリングルームにきてもらいカウンセリングするということができませんでした。そこで私が最寄り駅まで行き、ファミレスでのインテークカウンセリングとなりました。

ご主人はカウンセリングに対してあまり乗り気ではなかったようですが、私の話す内容にとても共感いただき、お子さんのために組んだ登校プログラムや理論的な家庭内対応の内容も納得いただいた様子で喜んでいただけました。

お父さんの多くはカウンセリングに対して、具体的なアドバイスがなく参考にならないとか父親がもっと積極的に関わらないといけないと責められるといった印象があるようです。

私の話す内容は具体的で父親を責めるのではなく、今からできることを一緒に進めていきましょうという前向きな提案だったのがよかったのではないかと思います。

両親ともとても納得できたという表情で私もいいカウンセリングができたと嬉しかったのを覚えています。

家庭内対応の変化

支援がスタートしてからお母さんは毎日、子どもとの会話を記録し私はそれを添削しました。

会話の内容が母子依存になっていないか、どのように答えたら母子分離できるか、その言い方はどのような理論なのかというのを赤ペン先生のようにチェックしていきます。

またメールや電話で質問を受けそれに応える。辛い時には励まし、時には厳しく家庭内の対応の見直しを一緒に進めました。

そして2か月で子どもはとても成長しました。まったく留守番ができなかったのに留守番の時間をどんどん伸ばしていきました。 外にも1人で出られなかった子が自分からショッピングモールで散策し自分で店員さんに声をかけられるほどになりました。歯医者で逃げ出してしまった子が逃げなくなり、歯科衛生士さんから何だかすごく成長しましたねと言われました。おじいちゃんやおばあちゃんも成長を実感し、何より両親が自分の子どもの成長に驚いていました。

訪問カウンセリング

エンカレッジでは家庭内対応と同時進行で訪問カウンセリングを行い、子どもとカウンセラーが信頼関係を作っていきます。

たいちさんは、男性のカウンセラーと女性のカウンセラーの2人が担当になりました。たいちさんは人懐っこくカウンセラーともとてもいい関係が作れました。

会話ノートに「お兄さんお姉さんと一緒にマリオカートでゴールドカップを取るんだ」と書かれている文字を読み「かわい」と感想を記入したのを覚えています。

復学支援ではカウンセラーの支えがとても大切になります。エンカレッジでは家庭教育推進協会の研修を受けたプロのカウンセラーが対応しますので安心です。

登校刺激

いよいよ登校刺激です。8月5日の月曜日でした。家庭内対応で自立面もかなり成長しました。カウンセラーとの関係もバッチリです。とてもいい状態で登校刺激を迎えることができました。

しかし、どんなにいい状態でも学校に行くということに直面するのはとても怖いものです。

私は子どもに真剣に向き合い「大きくなってあの時にもう少し努力しておけばよかったと思う子は多い。あなたにはそうなってほしくない。だから今一緒に真剣に向き合おう」と話し、学校の話をしてお兄さんお姉さんと一緒にプランを考え新学期登校を目指すことに決まりました。

そして家族みんなの前で私が「家族みんなで乗り越えよう」と伝えてみんなで目標に向けて努力することになりました。かなり短く書いていますがとても密な時間でした。その時のことをお母さんがメールに書いています。

「今日の登校刺激で、最後に上野先生が私たちとたいちに対して話をしてくださった時に、たいちの表情を見ましたが、とても真剣に聞いている感じがしました。私はたいちのあのような表情を見るのは初めてでした。」 

たいちさんも真剣に受け止めてくれました。これからカウンセラーと一緒に目標に向けて進んでいきます。

登校一週間前

順調に準備を進めてきましたが、登校日が近づくにつれて行きたい気持ちと不安な気持ちが交錯します。普通は前日や当日の朝が不安のピークになるのですが、たいちさんは不安が強かったので一週間前にピークがきました。

その時の会話ノートの一部です。

子「あと少しで夏休みが終わって、学校が始まっちゃうよ。最悪だー。」

子「お母さん、夏休みが終わっちゃうよー。学校に行きたくない。」

母「学校が心配なんだね。」

子「うん。お母さん、引っ越しする?」

母「引っ越し?」

子「山奥で、どうやっても学校に行けないところに引っ越せばいいんじゃない?」

今日は朝から何度か、学校に行きたくないと言っていました。
夜もそう言いながら寝たので、明日の朝起きた時にも言い続けるかもしれません。
その場合には、上野先生に教えていただいたとおりに対応します。

その日ピークに不安はあるものの自分で乗り越えようと受け入れるようになりました。

その2日後のメールです。

添削もありがとうございました。
たいちが色々積極的に自分のことをやろうとするのを見ることができて、本当に嬉しいですし、たいちも自分でできることが嬉しそうです。

不安は確かに吐き出したいですよね。私の方が緊張してうまく共感できなかったり、少し話をずらしてしまったりしました。私は上野先生に吐き出しているのにたいちには吐き出させないなんて、 良くなかったなあと思いました。

今日は寝る前に1度、「夏休みがまた1日終わっちゃった」と言っていましたが、そのあとすぐに、「明日はお兄さん(訪問カウンセラー)が来るんだよね。夏休みはあと4日だ」と、自分に言い聞かせるように静かに言っていました。

登校日

朝は起きてから不安そうに涙目になっていたようですが、自分で切り替えてご飯をおかわりしてカウンセラーが朝の訪問に伺う時には落ち着いていました。

登校初日は不安が強くなるので顔も真っ青になりますし、ご飯もほとんどの子が口にできないほど緊張します。

カウンセラーが入ってやっと落ち着く子が多いですが、たいちさんはカウンセラーが入る前にご飯をおかわりしたようなのでその時点で吹っ切れているなと思いました。

念のために最後に私も訪問してみんなで送り出しました。登校前はカウンセラーと談笑し、笑顔も見られました。

当日のTwitterです。

そして帰ってきた様子を記入した会話ノートがこちら。

子「ただいまー」
(歌を歌いながら、玄関から入ってくる)

母「お帰り!どうしたの、歌なんか歌って。もっと緊張して疲れて帰ってくるかと思ったけど、元気だね。」

子「どうして?学校結構楽しかった!」

母「そう、それは良かった!」

子「腹減ったー!」

登校後

登校後は、カウンセラーが3日目まで朝送り出しました。そして私は今も毎日その子に朝電話で今日は調子はどうだ?学校慣れてきたか?と声をかけています。

それでも一週間登校した次の月曜日はお休みしてしまいました。登校するより継続登校する方が本当に難しいです。

登校しても1日も休まないで続けて登校できる子は少ないです。みんなこの休みを経験し乗り越えていきます。その時のやり取りです。

今日は、昨日からの体調不良を引きずっていて、登校することができませんでした。

久しぶりにたいちが大泣きして色々言っていましたが、私自身、以前のように振り回されっぱなしで疲れ果てるという感じではなく、少しだけ冷静に見ていることができました。

ただ、たいちと距離を置こうと思っても、すぐにそばに来て色々言い始めるので、離れることは難しかったです。

途中で上野先生に何度も助けていただきましたので、それがなければどうなっていたかと思うと恐ろしいです。本当にどうもありがとうございました。

上野先生にお電話して、「今日は学校を休んでも明日以降のことをお兄さんと相談すればいい」と先生の言葉をたいちに伝えたあとは、たいちは安心したのか、表情が明るくなり、気持ちが悪いと訴えることもありませんでした。

そのあとはずっと落ち着いていて、訪問カウンセラーさんの話も素直に聞き、カウンセラーさんが帰られた直後に「俺は完全復活だ」と元気に叫んでいました。

明日の朝も、カウンセラーさんに来ていただけるということで、とても心強いです。

上野の返信

これはノートを見る限りサザエさん症候群ですね。日曜日の憂鬱が他の子よりも強く出たのだと思います。

スタートから1週間続けていくのが久しぶりで気疲れもあり体力的にも大変だったと思うので、またあの1週間が始まるのかと思ったら憂鬱だったのでしょうね。

わからなくはないですが、これは慣れてもらうしかないので乗り越えてもらいましょう。

休んだことで休んでもいいことなかったと思ってくれていたら次につながりますし、すぐにリカバリーできたのでよかったです。

今日の感じなら明日以降も何とか頑張ってくれるかなと思います。

 

その後は本人の言うように完全復活?かはわかりませんが、休まずに登校していますし、休んでもいいことはなかったと思ってくれたのではないかと思います。

不登校で毎日休んでいましたが、その時の1日と学校に1週間行ってから休む1日は同じ1日でも全然違います。 

ずっと休んでいたときと同じように楽な気持ちになれるかというとそうではありません。休んでしまった罪悪感もありますし、親が悲しそうにしている姿を見てやっぱり休むんじゃなかったと思います。そしてそう思ったときにカウンセラーがしっかりフォローをしてあげる。それが次につながるのです。

私の電話フォローは先週休んでしまったのでしばらく続けたいと思いますが、今回はきっと乗り越えてくれると信じています。

上野
上野
今回は1人の子の登校までの道のりを書かせてもらいました。ご協力いただいたたいちさんのお母さん、お父さん、ありがとうございました。
上野
上野

新学期登校をしたその他の5人にもその子に合ったサポート体制を整え、それぞれが苦労をしそれを乗り越え今に至っています。誰一人として簡単に登校できた子はいません。でも全員新学期の登校ができました。それは事実です。 「今子どもの不登校で悩んでいるあなた」もしっかりと支えてあげればお子さんはこの6人のように登校できるはずです。1人で悩まず抱えず一緒に乗り越えましょう。

ABOUT ME
上野 剛
上野 剛
不登校の最新の復学支援システムを構築した不登校支援の専門家。新書「今、子どもの不登校で悩んでいるあなたへ」2019年4月 出版