復学支援

不登校と家庭環境を改善する「会話ノート」とは?添削例も紹介

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キャリア15年で1000人以上の子どもたちを復学に導いた復学支援専門家。 復学率は現在もなお100%。 心理師として唯一の国家資格である公認心理師で、出版した著書はいずれも初版完売。 現在、エンカレッジの他にも家庭教育推進協会の代表理事と教育支援センターのコーディネーターも兼任。

エンカレッジの復学支援プログラムのなかで、かなり重要な役割を果たしている「会話ノート」

クライアントさんからの満足度も高く、家庭教育を改善するのにとても役立ちます。

家庭教育を見直し、親子間の依存関係などを改善することが不登校の根本解決に繋がるのです。

ここでは、エンカレッジの復学支援プログラムで使う会話ノートとはそもそも何なのか、エンカレッジではどのように会話ノートを使っていて、どんな効果があるのかなどをご紹介していきますね。

私たち不登校支援グループエンカレッジでは、今まで1000人以上の子どもたちの復学をサポートし、設立17年の現在も復学率は100%を維持しています。不登校に悩む方向けに無料のLINEメルマガの発信もしておりますので、不登校にお悩みの方はご活用ください。

エンカレッジの「会話ノート」とは?

不登校 わからない

エンカレッジの復学支援プログラムでとても重要な「会話ノート」

とてもアナログな方法なのですが(笑)、効果は絶大です。

まずはそもそも会話ノートとは何かについてご紹介しましょう。

「会話ノート」は観察法の1つ

エンカレッジの観察法である会話ノート

不登校の状況は1人1人違い、誰一人同じではありません。原因も、環境も、性格もみんな違います。だからこそ、1人1人に合ったサポートが必要になりますし、そしてそれをしっかりとアセスメント(分析)することが何よりも大切になります。

そのアセスメントの方法というのが大きく分けると3種類あり、「面接法」「調査法(テスト法)」「観察法」となります。

「面接法」は面談カウンセリングをイメージしていただくといいかと思います。

「調査法」はエゴグラムなどの性格診断テストなどをイメージしてもらうとわかりやすいかと思います。エンカレッジが行っている調査法は、質問紙法になりますが、臨床心理士などは箱庭療法などを採用しているところもありますね。

そして最後の「観察法」の中でエンカレッジが採用しているのが「会話ノート」となるわけです。

つまり、「会話ノート」は大切なアセスメントに重要な役割を占めているともいえるのです。

「会話ノート」はアセスメントの重要なファクターの1つ

家族の会話をそのまま書き記したもの

エンカレッジの「会話ノート」添削

難しい話はさておき、では実際に会話ノートとは、何をするものなのか。

ズバリ「家族の会話をそのまま書き記したもの」

家庭内の会話はとりとめもないことが多く、一見「こんなこと書いても仕方ないのでは」と思われるかもしれませんが、何気なくやり取りされている言葉こそ重要だったりするものです。

エンカレッジでは日頃の親子の会話で気になったところは何でもなるべくメモするよう、親御さんにお願いしています。

会話ノートの書き方ポイント
  • 誰が、何を言ったのかの事実をそのまんま書く
  • 「こんなこと書いてもいいのかな?」と思わずに、気になるなら書く

家族内の会話は、家庭教育改善のヒントがたくさん隠れています。

あるべき家族の姿になるためには何が必要なのか、どのような復学プログラムが合っていそうか、家族それぞれが自立するために何が必要か、などを会話ノートからアセスメント(分析)していきます。

カウンセラーが添削

エンカレッジでは、クライアントさん1人1人に専属のカウンセラーが必ずつき、会話ノートの添削を随時行っています。

復学支援プログラムを開始して間もない親御さんの会話ノートは添削文でビッシリになりますが、むしろ添削があるほど伸びしろになるので、添削は率直に改善点をたくさんお伝えしています。

もしこの添削で「なぜこう言ったほうが良いのだろう?」「この場合の子どもの心理はどんな感じなのだろう?」といった疑問が出てきたら、遠慮なくご質問くださいね。

添削文を見て親御さんが「なぜ?」と思ったということは、その対応方法の考え方や知識を知らなかったということなので、新しい考え方にアップデートするまさにチャンスなのです。

疑問に思ったとき、迷ったときにすぐ相談できるのがエンカレッジ。

会話ノートの添削を通じて考え方を何度もすり合わせしていくことが、親御さん自身で家庭教育を考えて実践していく力に繋がるのです。

会話ノートでできること

エンカレッジの会話ノート

何気ない会話を書き溜めていく会話ノート。

「こんなんで不登校が解決できるの?」と疑問に思われる親御さんも多いですが、会話ノートの分析は不登校の根本解決に繋がります。

それでは、会話ノートで具体的に何ができるのか見ていきましょう。

現状分析

メンタルフレンドの子どもとカウンセラー

会話ノートをつけていくと、不登校の原因となっている家庭内の問題が徐々に分析できてきます。

例えば、子どもが「暇~どうしたらいい?」「今日は何の服を着たらいい?」と言っているような場合は子ども自身で考えずに指示待ちしているため、今まで親に指示・命令され続けて過保護・過干渉の状態になっていないかを見ていきます。

また、「お母さん、お茶ちょうだい」「フォーク取って」と子どもが自分から動かないような場合は家庭内が子ども上位となり、親が言いなりになっていないかなどのパワーバランスを確認していきます。

このように、会話ノートに綴られた些細な会話から家庭内の問題が分析できるのです。

これが「観察法」の力なのです

家庭教育を学ぶ

再登校する小学生

会話ノート分析で家庭内の問題が明らかになったら、そこから家庭教育を学んで行きましょう。

過保護・過干渉、母子依存、子ども上位、放任など…家庭内の問題は挙げるときりがありませんが、よりよい親子関係を構築するためにどうすべきかを具体的にお伝えします。

今現在の親の対応がなぜ良くないのか、今の親の対応をこの先も子どもに続けていくことでどのような弊害があるのか、具体的にどのような言動にすれば良いのか…最初は慣れないかもしれませんが、会話ノートを通じて少しずつ学んでいきましょう。

改善・実践

正の強化

長年の子どもへの対応方法や考え方を親御さんが変えていくのは大変なことです。

そもそも「今の自分の言動が良くなかった」と自分で気付くのは相当に難しいので、繰り返し学んだり、より良い対応方法をケーススタディで学んでいく必要があります。

そのためエンカレッジの復学支援プログラムでは、会話ノートの添削を丁寧に行っていきます。

「今のは過保護・過干渉な声掛けなので、○○と言ったほうが良い」といったアドバイスを何度も繰り返し受けていくうちに、親御さん自身で「今のは過保護・過干渉な声掛けだった」と自ら気がつけるようになります。

こうして、気づきと実践を繰り返していくうちに、子どもへのあるべき対応方法が、あるべきタイミングで取れるようになっていくのです。

ここまでくれば、もう会話ノートの添削も卒業です。

会話ノートの添削例

会話ノートの添削を確認する親

家庭内教育を見なおすきっかけになる会話ノート。

実際にはどのような添削が行われているのか気になる方も多いと思います。

ここでは、会話ノートでどのような添削が行われているか、どのような家庭教育をエンカレッジはお伝えしているのかをご紹介していきますね。

先読みしない

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親子の会話で多いのが、親が「先読み」して子どもに指示・命令してしまうことです。

例えば、以下の会話を見て行きましょう。

子「switchのリモコンが動かない!壊れてるよ!」
母「電池が切れてるんじゃないの?」

何気ないよくある親子の会話に思えますが、お子さんの「リモコン壊れてる!」という言葉に対して、「電池が切れている」という答えをお母さんがすぐに教えてしまっていますね。

このように、すぐに答えを教えてしまったり、先読みして子どもの要望に応えてしまっていると、子どもは自分で考えなくなり、「何でもお母さんに聞けばいい」と親に依存するようになります。

それは親が高機能のスマホになってしまうのと一緒です。皆さんも今の高機能のスマホを手放せますか?お子さんだって同じようにお母さんが「手放せない」とてなってしまいます。

それでは、このような場合はどのように答えるのが良いでしょうか。

子「switchのリモコンが動かない~!壊れてるよ!」
母「壊れてるんだ~」「そうなの」

お母さんはあくまで「壊れてるんだ~」と話を聞いてあげたり、「壊れて残念だね」という共感を示すにとどめておきます。

そうすると、子どもは「どうしたらまた使えるのか?」「今使えない原因は何か」を自分で考えるようになったり、電池切れの事実に自分で気づけたときは自信と達成感を得ることができるでしょう。

無責任なことを言わない

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意外と多いのが、親が悪気なく子どもに無責任なことを言ってしまうパターンです。

例えばこんな会話です。

子「switchのリモコンが動かない~!壊れてるよ!」
母「明日になれば直ってるんじゃない?」

お母さんとしては、子どもに自分で考えさせるためにあえて放任的に言っていても、適当なことを言ってしまうと「明日直るって言ったじゃん!」などと言い合いにもなりかねません。

そのため、不確かなことは言わないようにしましょう。

この場合は以下のように、話を聞くだけ、共感するだけにしておくのが良いです。

子「switchのリモコン動かない~!壊れてるよ!」
母「そうなんだ」「それはびっくりだね」「残念だね」など

このように、一見些細な親子の会話の中に家庭教育のポイントがあります。

悪気なく、良かれと思って話している会話が裏目に出ていることもありますので、あるべき家族の関係を再構築するようにカウンセラーが会話ノートで分析を行います。

「不登校と家族関係を改善する「会話ノート」とは?添削例も紹介」まとめ

会話ノートで家庭教育を学んだ親子

エンカレッジの会話ノートについて、イメージが湧いてきたでしょうか。

エンカレッジは不登校の根本解決を目指しており、数日登校できただけとか、母子登校が続いているといったケースを復学とは呼んでいません。

不登校の根本解決を見据えるからこそ、会話ノートという一見アナログで面倒な方法ではありますが、家族の関係性から見直していくのです。

そして、実際に会話ノートでたくさんの子どもたちを復学に導いてこれました。

会話ノートをさらに知りたい方は、エンカレッジの復学支援を受けたブレンデルさんもご自身のブログのなかで会話ノートについて回顧されていますので参考にしてくださいね。

>>ブレンデルさんのアメーバブログ「初回会話ノートの真っ赤な添削」

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監修者:上野 剛
キャリア15年で1000人以上の子どもたちを復学に導いた復学支援専門家。 復学率は現在もなお100%。 心理師として唯一の国家資格である公認心理師で、出版した著書はいずれも初版完売。 現在、エンカレッジの他にも家庭教育推進協会の代表理事と教育支援センターのコーディネーターも兼任。