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「楽しかった夏休みが終わってしまった…」
私も子どもの頃、夏休み明けは何とも言えないもの悲しさを感じた記憶があります。8月末で夏休みが終わると初めからわかっているのに、と言うよりむしろ終わるとわかっているからこそ「あと残り〇日だ」ともがくように遊んでいました。そして最終日に焦って宿題をしたり…(笑)
「あ~あ、夏休み終わっちゃったよ~」と名残惜しそうに多くの子どもたちが登校する一方で、どうしても気持ちが作れずに学校に行けない子もいます。
この子たちの違いは何なのでしょうか。
長年復学支援をしていて感じることを、今回はまとめて行きたいと思います。
私たち不登校支援グループエンカレッジでは、今まで1000人以上の子どもたちの復学をサポートし、設立17年の現在も復学率は100%を維持しています。不登校に悩む方向けに無料のLINEやメルマガの発信もしておりますのでご活用ください。
休み明けに不登校になる子とならない子の違い
不登校になる理由は十人十色ですが、休み明けに不登校になる子とならない子で傾向はあります。
ここでは、不登校になる子とならない子のよくある違いをまとめて行きたいと思います。
【違い①】生活リズムが出来ているかどうか
長期休み中は、どうしても生活リズムが崩れやすくなってしまいます。夜更かしが習慣になってしまった子は、やはりその分朝起きるのが辛くなり、学校に行くのも辛くなります。
「たかが夜更かしくらいで不登校?」と大人は感じるかもしれませんが、低年齢になればなるほど睡眠不足は機嫌の悪さに直結し、癇癪を起こしたりキレやすくなります。
以前カウンセリングした小学校中学年の子で、登校渋りがひどく、朝になると泣き喚いて会話もままならないような子がいたのですが、夜10時までに必ず寝るようにしてもらったところ、泣き喚くことがなくなって数日で再登校出来たケースもありました。
子どもからすると「学校やだ!」「泣きたくなるのは学校のせい」と思っているのですが、そもそも睡眠不足でイライラしていて何かにあたりたくなった矛先がたまたま学校だっただけで、睡眠不足とイライラが解消されたらすんなり登校出来たのです。
どうやら最新の脳科学でも、人間の脳は睡眠不足になると喜怒哀楽のブレーキをかけられなくなることがわかっているそうですが、これは現場を見ている身からすると非常に納得感があります。
そのため、良い生活リズムをキープ出来るかどうかが、休み明けの登校しやすさに非常に関わると言えるでしょう。
【違い②】学校生活に楽しみがあるかどうか
子どもたちにとって、学校は面倒なことが多い場所とも言えます。
何時間も座って勉強したり、日直や当番があったり、宿題や忘れ物なども自分で管理しなければいけなかったり…大変なことが多いため、つい登校が面倒になったり苦痛になることもあるでしょう。
しかし、そんな大変な学校生活の中でも、自分なりの楽しみを見つけられている子は登校し続けられます。例えば、勉強は嫌いでも休み時間に友だちと遊ぶのが楽しかったり、給食が楽しみだったりするようなケースですね。算数の授業が嫌いだけど、ノートの端に落書きしながらでもちゃんと1時間座っていたら頑張っていると言えますよね。
【違い③】完璧主義ではない
ここ数年、完璧主義の子が増えていると感じます。
それは、現代日本社会が完璧主義なので、大人たちの完璧主義が子どもたちにも伝染しているのだと思うのですが、やはり常に完璧でいようとすることは本人にとっては苦しいことです。自分で自分を縛り付けてしまうのですから。
- 「夏休み明けは学校への持ち物もすごく多くなる…忘れ物したらどうしよう」
- 「宿題が終わっていないなんて、なんて僕はダメな子なんだ。先生に怒られる、恥ずかしい、教室に入りたくない」
このように考えて、少しでも後ろめたい気持ちがあったり不安があると「いっそ、学校に行かない方が良い」と考えてしまいます。「1か100か」の思考とも言えますが、このような考え方の子は休み明けに不登校になりやすいです。
休み明けの不登校を解決する方法
休み明け、特に夏休み明けは1年のなかで最も不登校になりやすい時期の1つです。
そのため、スクールカウンセラーや自治体の相談窓口も混雑し、相談したいのに数週間先まで予約でいっぱい…ということもよくあるため、親御さんもお子さんへの対応方法に迷われることと思います。
不登校対応で大事なのは、そのお子さんの様子をしっかり観察・分析することです。「不登校は〇〇すれば解決できる!」のような書籍もありますが、子どもの性格も思考回路も不登校原因も十人十色なのでマニュアル通りで解決できるようなものではないと思っています。
エンブロでは今までに不登校解決のヒントになる記事をたくさん投稿していますので、お子さんの状況に合わせて参考にしてみてください。そのうえで、どうしても対応方法がわからない、疑問がある場合は無料オリエンテーションも利用しながら、お子さんに合った対応方法を見つけてください。
「休み明けに不登校になる子とならない子の違い3つ!復学のポイントは」まとめ
休み明けに不登校になる子は年々増えています。クラスに1~2人ほど不登校の子がいるのが普通になっているのです。
そのため、不登校になりたてでは親も子も「心の休息期間も必要」「そのうち登校できるよね」と考えている人が多いのですが、不登校が長引くほど子どもは自信を失い、気が付くと親の声も心に届かないほど気力がなくなったりします。
それは、不安なことが重なってしまってお休みした子も、過保護過干渉による自立面の不足が表面化した子も、夏休み明けで休みの生活リズムから学校生活のリズムに戻れなくて何となくズルズル休んでしまったら長期化してしまった子も、いじめをかばったら、今度は自分がターゲットになってしまったという不可抗力の外的要因でも、お休みが長くなってしまうと起こりえます。
不登校になったら、最初の1~2週間の過ごし方が大事です。夏休み明けは不登校になりやすい時期ですので特に注意が必要です。不登校原因をしっかり分析してその子の思考のクセを把握することで、復学後の継続登校のしやすさも変わってきますし、早めに復学することで、長くなれば長くなるほどリスクが大きくなる2次障害(友達に何か言われるのではないかという不安、勉強の遅れ、クラスでの居場所、罪悪感、生活のリズムの乱れ、体重増加など体調面の乱れ)が最小限に抑えられます。
不安定なまま夏休みに入ってそのまま新学期から切り替えて頑張ろうと思ったが重くて動けない場合や、夏休み明けから頑張ろうと心機一転頑張ろうとしたけど難しかった場合や夏休み明けからズルズルとお休みしてしまった場合で、学校に行きたいけど行けない子や家庭の考え方として学校復帰を目指したい方は、適切な時期に、適切なタイミングで、適切な登校刺激をして、登校をサポートをしてあげる必要があります。
また長期的に親御さんが一貫した家庭内対応で家庭内を継続登校しやすい環境(例えば、不安な顔で帰ってきたときに共感的にアクティブリスニングをして、明日も頑張ろうと思えるように気持ちに寄り添ってあげること)に保つことが大切です。
知らず知らずのうちに不安そうに帰ってきた子に「今日は学校何が楽しかった?」と聞いたり、学校で分からないことがあって心配と言ってきた子に「先生に聞いたらいいじゃない」と子どもに気持ちに寄り添うことなく聞いたりしてしまうと、その積み重ねが子どもをキャパシティーオーバーにしてしまう可能性もあるので、主観だけではなく客観的に理論をもとにした家庭教育家や家庭内対応を学んでいきましょう。
ぜひ書籍やネット記事なども活用して、自分の考え方に近い不登校支援方法を見つけて考え方を学んでみてください。そのうえで、「家庭教育で子どもの自立を促す」という考えに共感いただける方は、本ブログ記事や私の書籍、メルマガ登録のプレゼントの『家庭環境改善マニュアル』を参考にしてください。
お子さんが不登校になると不安に感じる方も多いと思いますが、不登校は親子関係や家庭教育を見直すきっかけであり、良い形で乗り越えられれば親子の信頼関係も強くなり、お子さんは大きく成長できますので悪いことばかりではないのです。
ぜひこの機会に、お子さんにどう成長してほしいか、どんな家庭教育をしたいかを振り返ってみてくださいね。
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