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子どもが不登校になると、親御さんが最初に頼りたいのは学校の先生かと思います。
- いつも子どもを近くで見ていたから、不登校のきっかけを知っているに違いない
- 子どもの対応に慣れているだろうから、不登校を解決してくれるはず
- うちの子がクラスに馴染めるように配慮してくれるだろう
このような期待を持って学校の先生に会いに行って、思ったような成果が得られずモヤモヤした気持ちになる方も多いのではないでしょうか。
実は、不登校の対応に関して、親御さんが期待することと学校の対応がズレることはよくあることです。エンカレッジは支援の一環で学校に直接連絡・訪問して先生方とも関係性を作るため、学校側の状況もよく知っています。
そこで今回は、親御さんの期待と学校の対応がズレる原因や、学校との連携をスムーズにするコツをお伝えしたいと思います。
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学校・先生の対応へ不満を抱く親は多い
子どもが不登校になったとき、親御さんは以下のような不安を感じることと思います。
- 勉強が遅れたらどうしよう
- 体調も悪そう、かわいそう
- 何がそんなに辛いのかな、なぜ不登校になったのだろう
- 今まではとてもいい子だったのに、急に暴れ出して別の子みたい、怖い
- 今まで私の育て方が悪かったのだろうか、私子どもに嫌われてる? など
子どものことを愛し、心配して守りたいと思えば思うほど、学校の対応が素っ気なく感じられたり、「もっと良い対応があるのでは」と不満に感じやすくなってしまうのです。
特に、昔ながらの先生が「不登校は甘え」といった理解の乏しい発言をしたり、不登校対応を面倒そうにされたりして悔しい思いをされた方もいるかもしれません。
しかし、不登校を解決するなら学校と協力することは非常に重要です。
親がどのように対応すれば学校と協力体制を作りやすいのか考えるために、まずは現代の学校の状況や不登校対応について私が見聞きしている範囲でお伝えしたいと思います。
学校・先生の対応は適切?まずは学校の状況を確認
そもそも学校の先生方は、日々の業務のなかで不登校の子への対応をどのように考えているのでしょうか。
学校の状況をまずはまとめていきたいと思います。
学校・先生は親に気を遣っている
今の時代の学校や先生方は、基本的には親に気を使っていることが多いです。
昔は親に対してもガミガミと上から目線で物申す先生もいましたが、現代ではかなり少数になっていると感じます。
学校としてもクレームは出来るだけ避けたいですし、トラブルが起こらないように様々なところで気を遣っています。SNS全盛の現代、何かあればネット上で一気に拡散する恐れもあるため、学校や先生方は細心の注意を払って親御さんに接していることが多いです。
そのため不登校対応にしても、その子のことを励ましたいけど何かあってはいけないから頑張れとも言えない…と言った、応援したい気持ちはあるけど踏み込めない、踏み込み方がわからない先生も多いです。
学校や先生も不登校は解決しなければいけないと認識しつつも、クレームにならないように当たり障りのないことしか言えなかったり、繊細な子の心理がわからず対応方法に思い悩んだりして、日々手探りで動いていることも多いでしょう。
不登校対応が増えている
2023年10月、2022年の小中学校における不登校児童生徒数が約30万人だったことが文部科学省から公表されました。前年度比で22.1%の増加です。
【参考】文部科学省/令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について(令和5年10月4日)
↑ ※135ページのPDF資料になります。
と言うことは、先生としても不登校関連業務は前年度比22%ほど増加している可能性が高いです。
公立学校は昔ながらの体制のため、教員の業務量が増えても学校側がフォローしたり給料に反映されたりしないまま、ただただ先生のやる気頼みで日々の業務を回していることも多そうです。
先生側も毎年仕事量が増え忙しい中、毎日子ども達のために頑張ってくれていることに対しては感謝の気持ちは忘れないようにしましょう。
特別な教育的支援が必要な子が増えている
最近、「神経発達症(発達障害)」や「グレーゾーン」と呼ばれる子どもが急増しています。
文部科学省によって2022年1月〜2月に行われた調査によると、通常学級に在籍する児童・生徒の8.8%に「学習面、行動面で著しい困難を示す」傾向があると学級担任がアンケートで答えています。
【参考】文部科学省/通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について (令和4年12月13日)
↑※35ページのPDF資料になります。
そのため、先生方は特別な教育的支援でのサポートも求められていると言えます。不登校も増えていることを考えると、かなりの業務量増加が予想されます。
学校・先生と良好な関係作りをするポイント
学校の先生方と良好な関係を築くことは、不登校解決のためにはとても重要です。情報共有が円滑になったり、子どもの気持ちの微妙な変化などにも気づいてもらいやすくなったりするからです。
そこで、不登校の親が学校と円滑な関係を築くポイントをご紹介します。
感情的にならない
子どもの将来がかかっているので、学校の先生方と話す際はつい感情的になってしまう親御さんもおられるかもしれません。
しかし前述した通り、学校の先生方は日々の業務を精一杯に行いながら、不登校対応も出来る限り対応している方が多いため、もし現段階で何か不満があったとしても話し合い次第で強力な協力者になります。
そのため、どちらが《正しい/悪い》といった会話ではなく、「協力者」として「これからどうするか」に焦点を当てて話すのが良いでしょう。
学校は「勉強する場所」
子どもが不登校だと、親からすると学校に色々な配慮を求めたくなります。
しかし、学校や教室はあくまで「勉強する場所」なのです。先生方もメインの仕事は学級運営なので、1人の担任で30人近くの生徒のメンタルケアまでするのは限界があります。
そのため、親が先生に細かな配慮を期待してしまうとガッカリするかもしれませんが、そこまで担任の先生1人で対応できる体制にはなっていないというのも理解が必要です。今は、補助の先生やスクールカウンセラー、SSWなどチーム学校として担任だけが抱えず専門分野を分けて、学校全体で支えていくことが大切という考え方です。
なので、行き渋りや不登校の問題を学級運営の専門の担任の先生に頼りすぎるだけではなく、行き渋りや不登校の専門家に相談するという意識も必要です。
学校・先生の対応が不満だった時の対処法
学校や先生が一生懸命に対応してくれていても、どうしても不満に感じることはあるかもしれません。
そのような時はどうすればいいか、対処法をまとめて行きますね。
率直に不満を伝える
もし学校や先生の対応に不満があるときは、伝え方・言い回しに気をつけながら率直に伝えてみるのも1つの方法です。
例えば「完全不登校で行かないのがわかっている状態なのに、毎朝お友だちに『休みます』と書いた連絡帳を託すのが辛い」というときは、連絡帳のやり取りが負担なので週1回にさせてもらえないかと先生に相談しても良いでしょう。
親にとって何が負担で、何が辛いのかが学校側や先生がわかっていないこともあります。学校側も親に負担をかけたいのではなく、ただ単に気が付いていないだけかもしれないので、相談する価値はありますね。
学校以外の相談場所を作る
一度不登校になると、親のプレッシャーは計り知れません。
当初は子どもの勉強や人間関係の悩みだったのが、「このまま仕事を続けていていいのだろうか」といった仕事や経済面での悩み、「近所の人にどう思われているだろうか」といった悩みまで、どんどん悩みが膨れていきます。
子どもへのケアも必要ですが、親御さん自身へのケアもとても大切なのです。
もし学校や先生に対して不満がある場合は、スクールカウンセラーといった担任の先生以外の相談先があると気持ちが整理しやすいかもしれません。気軽に話せるママ友でも良いですし、行政の窓口でも、心療内科でも民間の支援でも良いので「1人で抱えない」ということを大事にしてください。
エンカレッジに相談
世の中には色々な不登校支援がありますが、エンカレッジのように学校や先生とも関係性を作ってご家庭との橋渡しをするところはほとんどないのではないでしょうか。
実は私自身、元々大学で教職課程を学んだ身です。
教育実習中、休み時間に仲間外れになっている子をサポートした経験が「困っている子を助けたい」という今の不登校支援の道に進むきっかけでした。そのため学校の内情はよくわかっているつもりです。
今は教育委員会管轄の教育支援センター(適応教室)のアドバイザーも引き受けていますので、行政との関わり方や学校側の先生の立場と外部の組織との連携の大変さもよくわかるようになってきました。
先生方は、子どもの不登校を解決したいと本気で考えている方ばかりです。しかも担任の先生は特に、自分が担任なのだから自分で何とかしたいと責任感の強い方が多いです。
なので、その責任感が裏目に出て強く登校を促したり、本人の許可なく家庭訪問をしたりして子どもとの関係が悪化したり、「親御さん何とか連れてきてください。連れてきてくれれば何とかしますので」と親からしたら「それができたらしていますよ」という内容の提案があったりしてギクシャクする場合もあります。
また、熱心な先生ほど部活の顧問をしていたり、日々の業務に忙殺されたり、1人1人に合わせた対応方法がわからず手をこまねいていたり、逆に何かトラブルが起きてはいけないと踏み込めなかったり…と身動きができなくなってしまうこともあります。
そのように熱心に学校で解決したいという思いが強すぎるとすれ違いが起こりやすいというのも事実です。
例えばそのような場合もエンカレッジではご家庭と学校のすれ違い改善を、不登校支援の専門家として支援していきます。
エンカレッジは、適宜学校の先生と連絡を取りながら支援を進めます。詳しくはエンカレッジの復学支援内容の「学校への働きかけ」の箇所をお読み頂ければと思いますが、担任の先生の気持ち、親御さんの気持ち、もちろん子どもの気持ちを優先し、学校とご家庭の間に立つからこそ出来ることがたくさんあるのです。
先生方からも「不登校の専門ではないのでどうしていいかわからないので本当に助かります」「協力はしたいのですがどこまでやっていいのか正直分からなかったので間に入っていただけると嬉しいです」とおっしゃってくれる先生も多いです。
もし「担任の先生とうまくかみ合わない」「どうしても学校とのやり取りが苦手」「先生と話すのが辛い」と言ったお悩みがある方は、無料オリエンテーションでご状況をご相談頂けたらと思います。
子どもに学校・先生の愚痴を言ってはいけない理由
学校や先生の対応に不満があると、つい子どもに「なんで先生はあんなこと言うんだろうね」「もっと丁寧に対応してくれたらいいのに」と愚痴を言ってしまいたくなる時もあるでしょう。
しかし、子どもに学校や先生の不満や愚痴を口にするのは得策ではありません。
その理由を説明しますね。
子どもが学校・先生を見下すから
親が学校や先生を批判して不満や愚痴を子どもに言っていると、子どもは「悪いのは学校なんだ」「不登校になったのは先生のせいだ」と思うようになります。
そして時には、まるで子ども自身が「お客様」のような錯覚に陥り、以下のような学校や先生を見下すような言動を取ります。
- 「そもそも30人近い子どもが一斉に同じことをする学校システムそのものが時代遅れなんだ」
- 「クラス全員の前で音読することが、将来何になるの?学校は無駄なことが多い」
- 「先生なんだからそのくらいやってもらわないと」
このように、「自分は配慮してもらって当然」のような感覚が出てくると危険信号です。
お子さんのわがまま度が増しており、このままでは中学校、高校、社会人など、これからの人間関係で苦労する可能性が高いため、早めに対処しましょう。
不登校が悪化するから
親が学校や先生の批判や愚痴を言っていると、子どもも学校や先生に良い印象を抱かなくなります。当然、そんな学校にはもっと行きたくなくなります。
学校や先生の批判を親が子どもに直接言っていなくても、親が考えていることは子どもが敏感に察知していることも多いものです。
担任の先生が新人だからと言って「担任ではなく教頭先生と話がしたい」と親が言ったりすると、子どもは「新人の先生は力がないんだな」と感じるかもしれません。
不登校を早く解決するためにも、学校や先生の不満や批判は子どもに悟られないように気をつけましょう。
「不登校で学校・先生の対応が不満だった時の対処法」まとめ
不登校の親御さんは学校や先生とのやり取りを負担に感じたり、対応方法や要望をうまく伝える方法に悩むことも多いと思います。しかし、それは当然です。
なぜなら、現代社会は孤立しやすいのでどうしても親が1人で抱え込みやすいですし、初めての子育てで右も左もわからないこともあるでしょう。さらに、不登校の間は今までの生活が一変し先の見通しが立たずに不安になるため、焦りから親御さんも本来の判断力等も発揮しにくいのです。
もしご自身だけでは解決は難しい、とにかく今が辛いと感じたときは、ぜひエンカレッジのような支援に頼ってほしいです。学校や先生とのやり取りもエンカレッジがお手伝いするので、その分の時間と余裕をお子さんに向けることが出来ます。
もし相談されたい方は、無料オリエンテーションからご連絡くださいね。
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