二次障害
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不登校は長期化すると勉強の遅れや人間関係の孤立などの2次的リスク(二次障害)が出てきます。スクールカウンセラーから「エネルギーが切れている状態です。今は受け入れてあげましょう」と言われて、待っている間に勉強の遅れや孤立といった2次的リスクが問題で精神的には回復したけど動けなくなってしまったということはよくあります。不登校の2次的リスクについて詳しく解説していますのでしっかりと確認しておきましょう。

 

ハルさんハルさん

不安定なときは待ってあげる必要があるのはわかりますが、親としては休んでいる間に勉強が遅れていくのではと不安になって焦ってしまいます。どうしたらいいですか?

上野上野

精神的な安定も大切ですが、2次的リスクが大きくならないようにすることも大切です。そのバランスをしっかり考えていきましょう。まずは、どんなリスクがあるのかを確認していきましょう。

2次的リスク(二次障害) 【勉強の遅れ】

二次障害 勉強

 

「勉強の遅れが心配です」とおっしゃる方は多いです。学校を休んですぐはもちろん家庭でも勉強ができるような状態ではありません。1ヶ月、2ヵ月とお休みが続いて精神的に落ち着いてきたとしても「勉強=学校=怖い」と勉強することで学校のことを思い出して不安になる子もいます。また「勉強=学校に行かされる」と勉強することが学校に行かされるのではないかいうことを連想してやりたくないと思う子もいます。

 

どちらにしても勉強による2次的リスクは多くの子で発生します。子どもはやりたくないと言っても2次的リスクを減らすためにやらせたほうがいいのかというとそうではありません。大切なのは、考え方です。勉強をしたくないのは今はする必要がない(学校に行く意思がない)からやらないのです。学校に戻ろうと考えられるようになったら自分が困ることになるので自分からやらないといけないという意識になります。ですから親が動かすのではなく本人が必要だと思えるようになることが大切です。

 

では、そこまでひたすら待てばいいのかというとそれも違います。待っていて本人が学校に行こうと思ったときが1年後で勉強が全く分からなくなってしまっていたらせっかく学校に行くために勉強を始めた途端に「全然わからない→やっぱり学校無理かも→もう無理だ」となってしまいます。

 

勉強の遅れに関しては、2次的リスクが学校復帰の意欲より勝らない程度に抑えないといけません。小学生であれば1年くらいは勉強が遅れていても何とかなりますので精神的に不安定であれば気持ちの面を優先してもらって大丈夫です。しかし、中学生は受験に影響するなど勉強の遅れの2次的リスクは小学生に比べて大きいので少しでも早い学校復帰が望まれます。お子さんが不登校のどの時期なのかによりますが、不登校膠着期に入ったらすぐに動き出すことをおすすめします。

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不登校からどうやって学校復帰するの?きっかけは?

 

2次的リスク 【理由付け】

二次障害 理由

 

不登校が長期化すると休んでいる理由でも困るようになります。最初は体調不良ということにしていたとしても2週間、3週間と体調不良が続くと子ども達も「あれ?」「いつ回復するの?」と疑問を思うようになります。本人も大きな病気ではないのは自分でもわかっているので、学校に行ったときに「何でそんなに休んでいたのか聞かれるのが心配」「どんな病気だったのか聞かれたら困る」と休んでいた理由が答えられず周りの目が気になって精神的に落ち着いてきても学校に行けなくなってしまいます。

 

長期化した時には担任と協力して「風邪が悪化している」といった疑われる理由は避け、みんなになるべく疑問に思われないような工夫をする必要があります。「普段は元気でも朝になるとどうしても起きられない」など外出する子には「外で見かけた時に元気だったのに何で?」と思われないような工夫も必要です。

 

また学校に復帰する際には、学校に戻った時に友達に理由を聞かれたときのためのシミュレーションを子どもとしておく必要もあります。エンカレッジでは訪問カウンセラーが子どもたちとしっかりと登校前までにシミュレーションをします。それだけ不安の強い要素であることは理解しておきましょう。

 

また長期化すればするほど理由づけも難しくなりますので、こちらもなるべく早い学校復帰が望まれます。ただ、最近は不登校だからと周りの子達も認識して気を使ってくれるようにもなってきたので以前ほど気にしない子も増えています。

2次的リスク  【母子依存】

母子依存
 

こちらは、子どもが学校に行けなくなることで母親との接触時間が増えてお互いが依存してしまうことで起こります。特にスクールカウンセラーから「甘えさせてあげましょう」「何でも認めてあげましょう」「わがままを聞いてあげましょう」と言われてそれを素直に守ってきた方ほど子どもの母子依存は強い傾向にあります。

 

確かに精神的に不安定なときは受け入れてあげる必要はあります。しかし、不登校不安定期から膠着期(こうちゃくき)に入っても受け入れすぎてしまうと母子依存が起こり、1人でできたこともできなくなってしまいます。留守番ができなくなったり、1人で眠れなくなったりということはよくあります。その状況になるとスクールカウンセラーは精神的に不安定になっているからもっと甘えさせてあげる必要があると言いますが、不登校初期の不安定さではなく、落ち着いてからの留守番ができない、1人で眠れないは母子依存による2次的リスクの可能性が高いです。母子依存が強くなると学校に行ったときにお母さんがいないと不安になり、学校が怖いと感じるようになります。

 

スクールカウンセラーや臨床心理士のアドバイスは母子依存の2次的リスクにつながる可能性があることを理解しておいてください。精神的に落ち着いてきたのに「待ちましょう」「甘えさせてあげましょう」とアドバイスされている方はお子さんが2次的リスクで母子依存になっていないか確認してください。もしそうだとしたら、甘えさせる対応ではなく、母子分離できるような自己解決能力を養う対応をしなければいけません。

 

2次的リスク  【退行】

二次障害 退行

 

こちらも母子依存と同じで、スクールカウンセラーからの「甘えさせてあげましょう」の影響で子どもが幼くなって赤ちゃんのようになってしまう2次的リスクです。「ごっこ遊びをするようになった」「ハンカチを吸うようになった」「爪をかむようになった」「母親と一緒じゃないと寝られなくなった」「おっぱいを触るようになった」などの状況は不登校すぐであれば精神的な影響である可能性が高いですが、精神的に落ち着いてからそのような行動がみられる場合は、親の対応による2次的リスクの可能性が高いです。

 

退行は、学校に戻った時に周りの子ども達との自立面のギャップを感じ、みんなはできるけど自分はできない。僕は(私は)ダメな人間だと思うようになってしまいます。こちらも甘えさせる対応を続けるのではなく、みんなとギャップを感じなくていいような自立面の成長を促してあげる必要があります。

 

2次的リスク   【子ども上位】

子ども上位

こちらもスクールカウンセラーの「わがままを認めてあげましょう」というアドバイスを素直に聞いているとどんどん子どもがわがままになり子ども上位の状態になります。子ども上位がエスカレートすると「寿司を買ってこい」「グミとポテチは毎日買っておいて」とか、「言うこと聞かなかったら車のカギを隠すぞ」や「そんなこと言うなら2度と学校に行かないからな」などの要求をしてくるようになります。

 

こうなると学校どころではなくなってしまいます。家庭内暴力に発展し、太ももがアザだらけになっている方や、母親がろっ骨を骨折した方もクライエントさんにはいらっしゃいます。こちらも不登校不安定期のあれているときは仕方がないですが、落ち着いてから何でもわがままを認めるという対応ではなく、親上位のパワーバランスに修正していく必要があります。

 

ハルさんハルさん

2次的リスクが家庭内暴力に発展するケースもあるのですね。

上野上野

そうですね。そうなってしまうと学校復帰どころではなくなってしまいますので、2次的リスクをしっかり理解してそうなる前に適切な対応をとることが大切です。

ハルさんハルさん

しかし、2次的リスクの多くがカウンセラーさんのアドバイスから発生しているように感じてしまうのですが。

上野上野

そうなんですよ。2次的リスクは本来は不登校が長期化することで起こるリスクなのですが、カウンセラーさんがずっと認めてあげましょうと継続して同じ対応を繰り返すことで発せさせていることも残念ながら多いのです。ですから、カウンセラーさんが言っているから大丈夫と過信せず、自分のお子さんの状態を見てこれは2次的リスクにつながっているかもと思ったら対応を見直してみることも検討してください。

ハルさんハルさん

どこまでは受け入れてあげる対応がよくてどこからが自立を促す対応がいいかの見極めはどうしたらいいのですか?

上野上野

確かに迷いますよね。それはお子さんの状況や性格や環境によっても変わってくるので一概には言えないのですが、お子さんが精神的に落ち着いてきた時が対応を変化させる1つの目安と思ってください。また精神的に落ち着いてきたのに前より依存するようになったとか、幼くなったとか、わがままになったと感じるようになったら今の対応を見直してみてください。

ハルさんハルさん

わかりました。その辺りを気をつけたらいいのですね。ありがとうございます。

上野上野

判断が難しかったら1人で悩まずスクールカウンセラーや臨床心理士ではなく不登校専門のカウンセラーにも相談してください。

ハルさんハルさん

わかりました。ではまとめますね。

不登校の2次的リスク (二次障害) まとめ

  • 不登校が長期化すると2次的リスク(二次障害)が発生する可能性がある
  • 【勉強の遅れ】【人間関係の孤立】【理由付け】【母子依存】【退行】【子ども上位】という6つの2次的リスクを理解して2次的リスクを少なくできるように対応する
  • 不登校不安定期の対応と不登校膠着期の対応が違う場合があることを理解する。
  • スクールカウンセラーさんや臨床心理士の先生が言っているからと安心せず、自分の子どもの状態を見て適切な対応かを自分で判断する。
  • 自分で判断が難しい場合は1人で考えず不登校専門のカウンセラーに聞いてみる

 

上野上野

ありがとうございました。不登校の2次的リスクは、深刻化すると「鬱」「リストカット」「ひきこもり」などとても大きなリスクにつながりますので、なるべく早い段階で不登校が解決できるように対応していきましょう。